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乳腺外科ヨシダクリニック
乳がん | 大阪市天王寺区の乳腺外科ヨシダクリニック

乳がんとは?

日本では現在、「乳がん」が急増しており、女性の臓器別のがんでは第1位となっています。また、患者数の増加に伴い、乳がんで亡くなる人も年々増えています。

生涯のうち、日本人女性の16に1人は乳がんにかかるといわれており、特に女性の壮年層(30~64歳)での、がん死亡原因のトップとなっています。

1960年頃、乳がんで亡くなる方は年に2000人弱でしたが、現在は1万人以上の尊い命が失われています。
この半世紀で5倍以上に増えている計算です。

乳がんの種類

乳房には、「脂肪」と「乳腺」2つの組織があります。
乳がんは「乳腺」にできる悪性腫瘍ですので、脂肪組織からは発生しません。

乳腺は、母乳を産生する「小葉」と、母乳の通り道である「乳管」で構成されています。
乳がんの多くは乳管の細胞が、がん化して発生します。乳がんの約90%はこの乳管から発生し、乳管がんと呼ばれます。
小葉から発生する乳がんが約5~10%あり、小葉がんと呼ばれます。

また、乳がんは大きく、「非浸潤(ひしんじゅん)がん」「浸潤(しんじゅん)がん」にわけられます。
乳房には、「脂肪」と「乳腺」2つの組織があります。


非浸潤がん

がん細胞が発生した場所(乳管や小葉の内部)にとどまっているもの。

  • 乳がん全体の5~10%を占める。
  • 乳頭からの分泌物があり、マンモグラフィで発見されることが多い。
  • 女性ホルモン(エストロゲン)に依存している。
  • リンパ節転移や遠隔転移を起こすことはなく、完全に切除すれば完治する。

浸潤がん

がん細胞が増殖し、乳管や小葉の内部にとどまらずに、近くの組織に入りこみ、血管やリンパ管を通り全身に移行するもの。

  • 基底膜を破り、浸潤した状態のがん。
  • リンパ節転移(わき・胸骨傍リンパ)などの転移を起こす。
  • しこりとして発見されることが多い。

乳がんの症状

乳房のしこり

乳がんは5mmぐらいから1cmぐらいの大きさになると、ご自身で注意深く触るとわかる「しこり」になります。
しかし、しこりがあるからといってすべてが乳がんというわけではありません。
痛みを感じるしこりのほとんどは「乳腺症」であることが多いのですが、乳がんも大きくなると痛みを伴うことがあります。
また、わきの下にできるしこりは、リンパの腫れであることが多く、そのほとんどが「良性」です。
しかし、「潜在性乳がん」といって、臨床的には異常が認められなくても、乳ガンがわきの下のリンパ節に転移している場合があります。
このがんは、乳腺内に発生したがん細胞の増殖よりも転移部位での増殖が速いのが特徴です。
しこりがあるからといってすべてが乳がんというわけではありません


乳房のえくぼなど皮膚の変化

乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると、えくぼのようなくぼみができて、皮膚が赤く腫れることがあります。
乳房のしこりが明らかではなく、乳房表面の皮膚がオレンジの皮のように赤くなり、痛みや熱感を伴うものが「炎症性乳がん」です。
炎症性乳癌は乳がん細胞が皮膚のリンパ管の中に詰まっているため、このような外観を示します。炎症性乳癌は全身的な転移をきたしやすい病態です。

乳房の近傍のリンパ節の腫れ

乳がんは乳房の近くにある領域リンパ節(わきの下のリンパ節、胸骨のそばのリンパ節、鎖骨の上下のリンパ節)に転移をしやすく、領域リンパ節が大きくなってくるとリンパ液の流れがせき止められて腕がむくんできたり、腕に向かう神経を圧迫して腕のしびれをきたしたりすることがあります。

遠隔転移の症状

転移した臓器によって症状は違います(症状が全くないこともあります)。領域リンパ節以外のリンパ節が腫れている場合は、遠隔リンパ節転移といい、他臓器への転移と同様に扱われます。
  • 腰、背中、肩の痛み … 骨転移が疑われます。
  • 荷重がかかる部位にできた場合 … 骨折を起こす危険もあります(病的骨折)。
  • 肺転移 … 咳が出たり、息が苦しくなることがあります。
  • 肝臓の転移 … 症状は出にくいですが、肝臓が大きくなるとことで腹部が張ったり、食欲不振や痛み、黄疸が出ることがあります。

乳がんのできやすい部位

乳がんのできやすい部位:乳頭を中心に乳房を5部位に分けると、外側上部が44.8%と一番多く、次いで内側上部23.2%、外側下部13.7%、乳輪下部7.6%、内側下部7.3%と続きます。
また、左右差の点では左の乳房の方が、がんができやすい傾向にあります。

乳がんの治療

当クリニックで行っている主な乳がん治療はこちら

早期乳がん

早期乳がんとは…がんの腫瘤(かたまり)の大きさが2cm以下で、胸壁に固定されておらず、かつ皮膚病変(むくみ、浸潤、潰瘍、衛生皮膚結節)がなく、転移や転移の可能性があるリンパ節の腫れなどがない状態をいいます。

乳がんは他のがんとくらべ生存率が高いがんです。

早期に乳がんを発見し、早期に治療を開始することで、約90%の人が治癒します。また手術をはじめ、治療法の選択肢も多くなりますし、身体にかかる負担も軽くなります。

セルフチェックで早期発見を

乳がんは自分自身で発見できる数少ないがんのひとつです。月に1度のセルフチェック(自己検診)による触診は早期乳がんの発見にもつながります。
このことを念頭に、「自分の健康は自分で守る」意識をもって、一人ひとりが月に1度セルフチェックに取り組みましょう。セルフチェックで異常を感じたら、すぐに乳腺専門医を受診してください。
症状がない場合でも、定期的な乳がん検診で早期に乳がんを発見しましょう。
セルフチェック
セルフチェックは月に1度を目安に行います。閉経前の人は、乳房の張りが少ない月経終了後1週間くらいの間に行ってください。
閉経後の人は毎月覚えやすい日にちを決めるとよいでしょう。具体的なチェック方法は、以下のように行います。

Step.1
目で見て、乳房にくぼみ、ひきつれ、変形、ただれ、左右の差、変色はないかチェック
鏡の前に立って頭の後ろで両手を組み、胸の筋肉を緊張させて、変化を見ます。


Step.2
さわって気になるしこりのチェック
親指以外の4本指をそろえて、乳房全体と脇の下を小さく「の」の字をたくさん書くようにして触ります。入浴時に手に石鹸の泡などをつけて触ると、より分かりやすくなります。


Step.3
つまんで分泌物や出血チェック
乳頭をやさしくつまみます。


Step.4
仰向けになって気になるしこりのチェック
仰向けになって、背中の下に低めの枕かタオルを入れ、乳房の外側から内側へ指の腹を滑らせます。

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