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乳腺外科ヨシダクリニック
甲状腺 | 大阪市天王寺区の乳腺外科ヨシダクリニック

甲状腺にしこりや腫れがあったら

甲状腺は頚部にある臓器です。

甲状腺は頚部にある臓器です。

頚部のしこりや腫れを、ご自身で偶然に見つけられたり、家族の人が気づいたり、または風邪などで病院を受診した際に医師から指摘を受けたり…そのような頚部のしこりや腫れは甲状腺にできたものかもしれません。
甲状腺のしこりは、機能異常を伴うことが少ないため、悪性の場合でも多く場合で根治が期待できます。

甲状腺の腫れ方
  • バセドウ病や橋本病などのように、甲状腺全体がはれる「びまん性甲状腺腫」
  • 甲状腺が部分的に、しこりのように腫れる「結節性甲状腺腫」
があります。
甲状腺の腫瘍
いずれも20歳代から50歳代の女性に多く、そのほとんどはしこりがあるだけで、ほかには何も自覚症状がないのが特徴です。

【しこりの全てが、「がん」というわけではありません】
甲状腺の腫瘍は、良性と悪性、さらに腫瘍とよく似た「過形成」という状態に分類されます。
※過形成…良性の腫瘍で、正常組織と同じように細胞が増殖したものです。
検査
  • 超音波エコー検査
    頸部にゼリーを塗って機械をあてるとても簡単な検査です。
  • レントゲン撮影
    腫瘍によっては石灰化と言う変化を起こすことがあり、レントゲン検査で確認をします。
  • CT・MRI
    超音波エコー検査では、十分にしこりの状況が把握しにくい場合に行います。
  • 細胞診
    1. から3. の検査は頚部のしこりの様子を画像で確認して判断する検査ですが、細胞診は、しこりに針を刺して、中身の細胞を採取し顕微鏡で観察することで、実際にがん細胞などが無いかを確認する検査です。
    針を刺して細胞を採取すると言うと怖いかもしれませんが、かなり細い注射針ですので、安心して受けていただける検査です。
良性腫瘍の治療
内服薬
良性の腫瘍であることが分かれば、多くの場合で経過観察となりますが、腫瘍の大きさによっては甲状腺ホルモン薬を服用した上で、しばらく様子をみることがあります。
しかし、腫瘍があまりに大きい場合や、目立つような場合には手術で摘出します。
穿刺(せんし)
腺腫や腺腫様甲状腺腫も、場合によっては「のう胞」に変化することがあります。
のう胞…しこりの内容が液状になって溜まったものです。
この場合は、注射器で内容物の吸い出しを試みます。再度溜まってくることもありますが、繰り返して吸引しているうちに溜まらなくなることもあります。
PEIT(経皮的エタノール注入療法)
主に、のう胞の縮小目的で行います。PEIT針という長い針を刺し、その先からのう胞に直接純度100%のエタノールを注入します。のう胞の正確な位置は超音波エコー検査で測ります。患者さまの負担も少なく安全性も高い方法です。
手術
もともと甲状腺腫瘤が大きい場合や、短期間で甲状腺腫瘤が大きくなってきた場合などに行います。
悪性腫瘍の治療
手術
がんの場合は、いうまでもなく手術が基本です。
甲状腺のがんは進行が遅いため、多くの場合リンパ節に転移したがんも含めてきれいにとることができます。
頚部には、神経や血管が集中していますが、専門の医師が注意して行えば基本的には胸やお腹の手術と変わりません。
放射性ヨウ素治療(アイソトープ)
肺や骨など、リンパ節よりも遠くの臓器に転移している場合には、手術後にこの治療を行います。
体内に吸収された放射性ヨウ素の60%以上が甲状腺細胞に取り込まれるという性質を利用した治療法で、転移した甲状腺がんに取り込まれた放射性ヨウ素が、そこでベータ線を出し、内部からがん細胞を破壊していきます。

乳頭がん

日本人で最も多いのが、甲状腺乳頭がんという、進行が遅くおとなしいがんです。
甲状腺のがんの約90パーセントを占めます。
※乳頭と言っても乳房とは全く関係はありません。
息苦しい、声がかすれる、食物が飲み込みにくい などの自覚症状があります。
最近の統計では手術後の10年生存率は90%以上と他のがんと較べ圧倒的に良好です。

甲状腺が無くなってしまったら?

がんなどで、甲状腺を大きく取り除いた場合や、全部を摘出してしまった場合は、甲状腺ホルモン薬の服用が必要になります。
しかし内服をしていれば普通の人とまったく変わらない生活を送ることができます。
ただし、甲状腺ホルモンの必要量は年齢や体調などで変わることがありますので、定期的な検査を受けるようにしてください。
06-6711-0370